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能の雑学・豆知識 TEXT:新城 健一 2004.04.24

TOPICS

日本の伝統芸能としての能
ミュージカルとしての能
1回しか公演しない能
日本のことばとしての能
仮面劇としての能
舞台装置からみる能


【仮面劇としての能】

能は、幽霊や精霊、天女や物狂いなどが登場する仮面劇です。

主役を演ずるシテ方は、面(おもて)を身に付けることで、それらの役になりきります。
まるで、そうした人ならぬ存在が、面を通して憑依するように。

面をつけたシテ方の頬やあごの肉が面の外にはみ出しているのは、シテ方の顔が大きすぎるわけではありません。


面は、あえて顔よりも小さめに作られているのです。これによって面は顔にぴたりと張り付き、シテ方と面が一体化するのだそうです。「面をかぶる」のではなく、「面をつける」という感覚とのこと。

面の裏側には、顔に面が密着しないように、ガーゼなどでこしらえた頬当てが貼ってあります。これによって、顔と面の間に空間が生まれ、声が出し易くなるのだそうです。


【舞台装置からみる能】

能舞台の代表的な特徴に、屋根、松、橋掛かりがあります。

屋根は、かつて能舞台が屋外に作られていたことの名残だそうです。国技館の土俵の上に屋根があることと同じですね。

松が描かれている正面奥の壁は、「鏡板(かがみいた)」と呼ばれています。
昔は、七、五、三に枝分かれしていたそうですが、現在そうした形の上での決まりはなくなっているようです。

この鏡板は、反響版の役目も果たしています。


橋掛かり(はしがかり)は、幕から舞台へとつながる長い廊下部分のことです。
ここには、微妙な傾斜がつけられており、観客から見て遠近感が強く感じられるように設計されているそうです。

この橋掛かりを通って、シテ方は、幕のかなたから舞台へと現れ、再び幕のかなたへと消えていきます。それは、まるで亡霊が現れては消えていく、能の物語そのものです。まるで、橋掛かりが、あの世とこの世を結ぶ道のようです。

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