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伝統芸能はムズかしくない
能・狂言とは? TEXT:新城 健一 2004.04.24

TOPICS

仮面劇としての能
こっけい劇としての狂言
「能楽」って何? 能や狂言とは違うの?
能の歴史


【仮面劇としての能】

能は、幽霊や精霊、天女や物狂いなどが登場する仮面劇です。

主役を演ずるシテ方は、(おもて)を身に付けることで、それらの役になりきります。
まるで、そうした人ならぬ存在が、面を通して憑依するように。

そこで語られるものは、執念や妄念に彩られた心残りの物語。
死してなお続く苦しみ、死してなお忘れることのできない恋心、運命に翻弄されさまよう辛さ。亡者や鬼が登場する、おどろおどろしく、悲しい物語です。
また、一方で、世の太平を愛でるものや、天狗や精霊や龍神などが活躍するスペクタクルな物語もあります。

これらの物語が、ふたつの形式で語られます。
一方は、現行能と呼ばれる、現在進行形で語られるもの。
もう一方は、夢幻能と呼ばれる、夢と現実が混ざり合う幻想的なものです。

能の太鼓
▲「能」と言えば、この写真のような「女面」をつけた姿をイメージすることでしょう。しかし、能面には250種類もの数があると言われています。演目も、地味なものから派手なものまで、たくさんの種類があります。

【こっけい劇としての狂言】

狂言は、社会を風刺するエンターテインメントとしてのこっけい劇です。

物語の設定として、主と家来の組み合わせが多く見られます。
主従関係という社会構造の中で生ずる様々な問題点を、笑いという要素で包み込み、物語として見る者に突きつけます。

ユーモアというものは、単に楽しいときに楽しいことに接して笑うのではない。辛いこと、納得のいかないこと、苦しいことに接したとき、そういった状況の中でも、「そういう状況、とはいえ、笑う」という姿勢だ、とする考え方があります。
狂言もまた、納得のできないこと、理不尽な状況などの中で、それを笑いに変えるような強さが込められているように感じられます。

人の本質は、時を経ても変わらぬものなのかもしれません。
それゆえ、現代に生きるわたしたちにとっても、狂言が痛切な批判となって響いてくるのかもしれません。

能の太鼓
▲能と狂言は、同じ能舞台で演ぜられる、兄弟のような芸能です。舞台は客席に近く、そのライブ感に、初めて観たときには驚かれることでしょう。

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